疲れや体のだるさをスッキリ解消できる方法

健康のための運動がストレスになることも

健康の維持のために適度な運動は必要不可欠です。ただし、クタクタに疲れるような激しい運動である必要はなく、軽いジョギングやウォーキングなどで問題ありません。可能であれば毎日運動することが奨励されていますが、どうしても難しい時はできるときに行えば大丈夫です。毎日行うということがハードルになり、運動を始めるということができない場合もあるので、気軽に始めることが大切なんですね。

運動習慣がないと、慢性的な疲労状態に陥る可能性があります。しかし、運動をすると疲労感がありますよね。その運動後の疲労と慢性的な疲労は、「疲労」という同じ言葉ではありますが、全く異なるものです。ではどのような違いがあるのでしょうか。

運動後の疲労は、その名のとおり運動が齎すものです。このとき疲労している箇所は、動かした筋肉になります。筋肉が疲れる原因としては、以前は筋肉の中に乳酸という物質が溜まるためと考えられていました。しかし近年では筋繊維などが修復される時に炎症が起き、その際に発生するヒスタミンやセロトニンなどの物質による刺激が痛みとなって現れるという説もあります。この疲労は数日で回復します。

では慢性的な疲労とは何かと言うと、確かに筋肉に慢性的な疲労を感じることもあるのですが、「だるい」「しんどい」などの精神的な疲労の場合が多くあります。本来、人間だけに限らず「疲労」の概念がある動物は、疲労を感じると体を休めるという習慣を持っています。疲労を感じているのにそれを無視して動き続ける動物はいません。しかし人間は、仕事や課題などの関係で疲労を感じても働いたり頭を動かしたりせざるを得ないことが多々あります。その状態を続けると、休むことによって修復されるはずの細胞についた傷を修復することができなくなり、慢性的に疲労感を覚えることになってしまうのです。

その慢性的な疲労状態に陥らない為には、睡眠が必要不可欠です。しかし現代人は様々な理由によって睡眠不足に陥っていたり、眠れてはいても質の悪い睡眠だったりして、睡眠中に十分な体の修復が行われないことがあります。気持ちよく快眠を得るために必要なもの、それが運動などで得られる「肉体的な疲労」なのです。

しかしその疲労も、一歩間違えると慢性的な疲労を引き起こす可能性があります。直接的には繋がらなくても、運動後の疲労感が中々軽減されないため、運動の頻度が減ってしまう、なんてことも。そこで運動後の疲労をスッキリと解消するためのコツについて解説します。

運動後にはストレッチを忘れずに!疲労解消に効果のあるコツとは

疲労をできるだけ早く取り除いてあげるための方法は、それほど難しいものではありません。全てを行えればベストではありますが、どれか1つだけでももちろん大丈夫です。できることから始めてみましょう。

〈準備運動を忘れない〉

運動前の準備運動は、怪我の防止をするだけでなく疲労を後々に残さないという効果も望めます。しっかりと時間を取り行うようにしましょう。

〈しっかりとクールダウンをする〉
クールダウンとは、運動後に疲労を残さないために行う運動のことです。例えばジョギングであれば、走った時間の3分の1ほどの時間を、少しペースを落として走る、もしくはウォーキングするなど、ピーク時の運動量より少ない運動を行いましょう。運動によって興奮している筋肉などを鎮める効果があります。

また、クールダウンにはストレッチもお勧めです。方法は簡単で、疲労を感じている箇所を気持ちいいところまで伸ばすだけ。あまり反動をつけず、ゆっくりと呼吸をしながら行いましょう。

〈入浴をしてカラダを温める〉
これは運動直後でなくても構いません。運動をした日の夜は、しっかりと湯船に浸かりましょう。血流を促進し、溜まった老廃物を流すのです。血流をアップさせるために入浴剤などを利用してもよいでしょう。特に発泡タイプのものであれば、さらなる効果が望めます。

〈栄養を摂る〉
筋肉疲労回復に有効な成分の1つが、クエン酸です。クエン酸は梅干しやレモンなど、酸っぱい食べ物に多く含まれています。中でも筋肉疲労回復に効果的なアミノ酸が含まれている黒酢は、積極的に食卓に取り入れてみましょう。

また、筋肉を作るために必要なタンパク質(肉や魚、大豆など)、ビタミンB1(豚肉、タラコ、青のりなど)、ビタミンB6(にんにく、まぐろなど)、亜鉛(牡蠣、うなぎ、チーズなど)といった栄養もしっかり摂ることで、筋肉の修復が早くなり、結果として早期の疲労回復に繋がります。とはいえこれらが多く含まれている物質をひたすら食べればいいというわけではありません。バランスよく食べることが大切です。

〈しっかりと睡眠を取る〉

運動をした日の夜はよく眠れると感じる人も多いと思います。それは、筋肉疲労=筋繊維の傷が睡眠中に修復されるからです。とくに夜の22時~2時の間に眠ることができれば、成長ホルモンの分泌が活発になるため、正常な疲労の回復が行われます。

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