いびきは危険?いびきに潜む脳卒中のサインとは

脳卒中とは?

脳卒中(ストローク)とは、脳の血管が詰まったり破れたりすることにより、脳への血流が遮断される状態を指します。血流が遮断されると、脳細胞は酸素と栄養素を失い、短時間で死に至ります。これが脳卒中の主な原因です。

脳卒中には主に二つのタイプがあります:虚血性脳卒中と出血性脳卒中です。虚血性脳卒中は、脳への血流が詰まることで発生し、これは脳卒中の最も一般的な形態です。出血性脳卒中は、脳内の血管が破裂して血が脳組織に漏れ出ることにより発生します。

脳卒中は急性疾患であり、直ちに医療的介入が必要です。その症状には、急に始まる顔面の歪み、片側の腕の弱さまたはしびれ、話す能力の突然の失誎などがあります。早期に治療を開始すれば、脳への損傷を最小限に抑えることが可能です。

いびきで脳卒中のリスクが増加

いびきは睡眠時無呼吸症候群(OSA)の一つの兆候である可能性があり、これは脳卒中のリスクを高めることが知られています。

OSAは、睡眠中に繰り返し呼吸が止まる病態で、この結果、酸素供給が不足し、脳や他の器官への酸素供給が減少します。また、OSAは高血圧、心臓病、糖尿病など、脳卒中のリスク因子となる他の健康問題を引き起こす可能性があります。

呼吸の停止は、心拍数の変動、血圧の上昇、そして最終的には血液中の酸素レベルの低下を引き起こします。これら全てが脳卒中のリスクを増加させる可能性があります。

だからと言って、全てのいびきが脳卒中のリスクを増加させる訳ではありません。ただし、大きないびきや息切れ、日中の過度の眠気など、OSAの兆候がある場合は医療専門家に相談することが重要です。早期発見と適切な治療は、OSAによる健康リスクを大幅に低減できます。

このようないびきは危険サイン

以下のようないびきは、危険なサインとして捉えられる可能性があります。該当する場合は、医療専門家に相談してください

大きくてうるさいいびき
このタイプのいびきは、睡眠時無呼吸症候群(OSA)の一つの兆候である可能性があります。

不規則ないびき
定期的に一時停止したり、突然勢いよく始まったりするいびきは、無呼吸が発生している可能性があります。これはOSAの典型的な兆候です。

いびきと息切れ
いびきの後にガスピングや息切れが見られる場合、これは呼吸が一時的に停止していることを示しており、OSAの可能性があります。

日中の疲労感や眠気
睡眠時無呼吸症候群が原因でいびきをかく場合、睡眠中に何度も覚醒することで睡眠の質が低下し、日中に過度の眠気や疲労を感じることがあります。

無意識の息切れやむせ返り
睡眠中に無意識の息切れやむせ返りが起こる場合、これはいびきと一緒に起こる場合が多いです。これもOSAの一つの兆候です。

以上のような症状がある場合は、医療専門家に相談することを強くお勧めします。適切な治療を行うことで、OSAによる健康リスクを軽減することが可能です。

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