睡眠不足が重なると生活習慣病などの病気につながる?!
40代~50代になると怖くなってくるのが「生活習慣病」です。
糖尿病や高血圧など、一度病気に掛かってしまうと治りにくく生命を脅かす可能性のある病気は、様々な要素によって発症するリスクが上下します。
その要素は例えば偏った食生活や運動不足、喫煙習慣など多岐に渡りますが、それらに加えて「睡眠不足」も重要であることが研究によりわかってきました。
その睡眠不足が重なった状態のことを「睡眠負債」と呼びます。
今回は、睡眠負債とそれが体に及ぼす影響についてお話しします。
睡眠不足と生活習慣病の関係性について
睡眠は人間が生活していく上で必要不可欠です。
脳や体の疲れを取り除く、免疫力を高めて病気を治す、傷ついた箇所を修復するなど、睡眠には様々な機能があります。
血管においても同様で、血管の修復や血管内部の掃除は睡眠中に行われているのです。
これらの働きは、糖尿病や高血圧などを始めとした様々な病気の予防にもなっています。
その働きは、睡眠中に分泌されるホルモンによるものです。
ホルモンはしっかりと質のよい睡眠時間を一定の時間確保しないと、正常に分泌されません。
一定の時間の目安としては、7時間~8時間と言われています。
7時間~8時間より少ない睡眠時間ですと、その少しずつ睡眠の不足が睡眠負債となり、体に蓄積され、病気に掛かりやすくなってしまうのです。
睡眠負債は、例えば徹夜をしたときほどの顕著な体調不良は出ませんが、少しずつ体を蝕み、心身に悪影響を齎します。
日中にたまにぼんやりしてしまう、起きて4時間ぐらい経っても眠気を感じるなど、日常生活に支障が出るとまではいかなくても、パフォーマンスの低下を招くような影響が出てしまうのです。
睡眠負債を返済するには?
睡眠負債が増えるにつれ、少しずつ病気にかかりやすい体になっていきます。
例えば風邪を引きやすくなってしまったり、一度病気に掛かった際に治りにくくなったりと。
こちらも目に見えるほど顕著ではありませんが、それでも確実に現れ始めるのです。
その状態を無視して、気づかずにいると、やがて大きな病気に繋がりやすくなる、ということは想像に難くないと思います。
実際、平均で7時間~8時間の睡眠時間の人が他の睡眠時間の人と比べて最も生活習慣病に掛かりにくい、という研究結果も出ています。
もちろん人によって最適な睡眠時間には個人差がありますので、必ず7~8時間でなければいけないとは言い切れません。
しかし「最近パフォーマンスが落ちてきた気がする」「週末に寝溜めをしてしまう」などの症状は、睡眠負債が超過し始めてきている証拠です。
睡眠負債の返済のしかたはズバリ、長時間眠ること。
つまり7~8時間プラスアルファの睡眠時間を確保することが重要です。
とは言え週末などの休みの日に長く寝る、つまり寝溜めをすることで解消することはあまりお勧めしません。(正確に言えば寝「溜め」でもないのですが)
一日に長く寝ることが、睡眠リズムの乱れを招きます。
その結果休み明けにまた睡眠負債が溜まってしまう、ということになりかねないのです。
どうしても長時間の睡眠時間を確保することが難しい場合は、日中に15分ほど昼寝の時間を設けてみましょう。
この際も、長く寝てしまうと夜眠れなくなってしまうので気をつけてくださいね。